依頼者は、2023年12月に元夫との離婚が成立。3歳と5歳の子ども2名の親権は元夫が取得することとなった。離婚の主な原因は、元夫の度重なる生活態度の問題及び育児放棄であった。離婚後、元夫が新しい交際相手と夜間に頻繁に外出し、幼い子どもたちを放置している情報を、近隣住民から得るようになった。元夫の実家の支援により、子どもたちは保育園に通園できているものの、平日の週3日程度は夜間の育児放棄が常態化している模様。
親権者変更申立ての証拠資料収集
夫の不適切な養育実態を明確に示す客観的な証拠の収集
特に、夜間放置の事実と頻度、子どもたちの生活環境の実態
5日間
60万円
自宅及び職場からの尾行と張込
離婚後の生活において、依頼者は日々深まる不安と焦りを抱えている。特に3歳、5歳という人格形成の重要な時期にある子どもたちの成長を、直接見守ることができない現状に強い焦燥感を感じている。
元夫の夜間外出が頻繁化する中、子どもたちが夜間一人で過ごしているという事実は、依頼者にとって耐え難い不安要素となっている。火の始末や不測の事態への対応など、幼い子どもたちだけでは対処できない危険が常に存在することを考えると、夜も眠れない日々が続いているという。
また、元夫の新しい交際相手の存在が子どもたちに与える影響についても深刻な懸念を抱いている。幼い子どもたちが、見知らぬ大人との突然の関係性構築を強いられることで受ける精神的なストレスや、愛着形成への悪影響を危惧している。
日中は保育園に通園できているものの、帰宅後の基本的な生活習慣が守られているのかという不安も大きい。適切な食事の提供、入浴、就寝時間の管理など、子どもの健全な発達に不可欠な日常的なケアが疎かにされているのではないかという懸念が絶えない。
元夫の実家である祖父母が保育園への送迎を担っているという状況は、わずかな安心材料ではあるものの、夜間の放置という本質的な問題は解決されていない。むしろ、祖父母に過度な負担がかかっている現状も、新たな心配の種となっている。
さらに、このような不安定な養育環境が子どもたちの心理面に及ぼす影響も深く憂慮している。特に、「なぜお母さんと離れて暮らさなければならないのか」という子どもたちの疑問や寂しさに対して、適切な対応がなされているのか、強い不安を感じている。
依頼者は、元夫との離婚という選択が子どもたちにとって最善だったのかという自責の念も抱えながら、現在の養育環境の改善と、将来的な親権者変更による子どもたちとの生活再建を切望している。
本調査は、親権者変更申立ての法的手続きにおける証拠収集を主目的とし、現親権者である元夫の養育実態と子どもたちの生活環境の客観的な把握を行うものとした。
調査の根本的な目的は、3歳と5歳という人格形成期にある子どもたちの健全な成長と安全な生活環境の確保にあった。当時の状況では平日の週3日程度、夜間に子どもたちが放置されている可能性が高く、この事実関係を明確に記録し、子どもたちの福祉が著しく損なわれている実態を立証することを目指した。
調査方針としては、まず元夫の生活実態について、特に夜間の行動パターンを重点的に観察することとした。新しい交際相手との外出の頻度、時間帯、外出中の子どもたちの状況などを詳細に記録することとした。この際、写真や動画による証拠収集も適宜行ったが、子どもたちのプライバシーには最大限の配慮を払った。
並行して、子どもたちの日常生活の実態把握も進めることとした。保育園からの帰宅後の生活状況、食事の提供状況、基本的な生活習慣の維持状況などを、可能な限り具体的に記録した。この過程では、子どもたちの心理的負担を最小限に抑えるため、直接的な接触は避け、あくまでも客観的な観察に徹した。
元夫の実家である祖父母の関与についても調査対象とした。保育園への送迎や日常的な支援の実態を把握することで、当時の養育体制の全体像を明らかにすることとした。ただし、祖父母宅での様子については、プライバシーに十分配慮しながら、必要最小限の調査にとどめた。
また、新しい交際相手の存在が子どもたちに与える影響についても慎重に観察を行うこととした。交際相手と子どもたちの接点の有無、その際の状況などについても、子どもたちの心理面への影響を考慮しながら記録を行った。
本調査では、すべての証拠収集活動において、法的な有効性を確保するため、日時、場所、状況を明確に記録し、客観性と信頼性の高い報告書の作成を目指した。また、調査の過程で子どもたちの安全が著しく脅かされている状況が確認された場合は、直ちに依頼者及び関係機関への報告を行うこととした。
なお、本調査は親権者変更という重要な法的判断に関わるものであることを踏まえ、すべての調査活動は法令を遵守し、モラルに則って実施した。特に子どもたちの利益を最優先し、その心身の健全な発達を害することのないよう、細心の注意を払いながら調査を進めることとした。
調査は5日間にわたって行われました。以下、日を追って調査内容を詳しく解説します。
3日目には新たな事実が判明した。この日は祖父母が体調不良のため、対象者本人が保育園へ子どもたちを迎えに行った。しかし19時30分には自宅を出発し、子どもたちを連れて交際相手の自宅マンションを訪問。子どもたちは見知らぬ環境で夜遅くまで過ごすこととなった。帰宅は23時45分であり、特に年少の子どもは疲労の様子が顕著であった。
4日目は再び祖父母が送迎を担当。この日の対象者は20時から外出し、市内のカラオケ店で交際相手と過ごした。帰宅は深夜2時であり、調査期間中最も遅い帰宅時間となった。
7日間の調査の結果、以下の事実が明らかになりました。
本件調査終了後、速やかに依頼者へ調査報告書を提出した。報告書の内容、特に子どもたちの夜間放置の実態と不適切な養育環境に関する証拠は、親権者変更申立ての重要な立証資料として採用された。依頼者の弁護士は、本調査で得られた以下の事実を特に重視した。
・平日の夜間外出が常態化している点
・3歳、5歳という低年齢の子どもたちの放置
・祖父母への過度な依存と負担
・子どもたちの生活リズムの乱れ
・不適切な環境への子どもの同伴
今回の調査では、特に子どもたちの安全と心理面への配慮を最重要課題として取り組みました。3歳、5歳という幼い子どもたちが深夜まで放置されているという事実を確認した時は、調査員として冷静さを保つのが難しい場面もございました。
しかし、この証拠収集が親権者変更という重要な判断に関わるものであることを常に意識し、客観的かつ詳細な記録を心がけました。特に、夜間の放置状況については、安全面を考慮しながら、決定的な証拠を収集することができました。
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